春闘の一斉回答が出された。焦点となった定昇は実施、一時金は満額回答となった。といっても要求額を昨年より下げているので、前年度を下回る結果となった。
当初定期昇給の凍結を言っていた経団連の米倉会長は「定昇は労使の約束事」と手のひらを返した発言をし、「精いっぱいの回答」と評価した。要求額を前年度より引き下げて「満額回答」の成果を演出するところに家畜労組の苦心がうかがえる。
この十年「連合」の自粛春闘の結果、労働者の年収は50万円以上も低下している。この賃下げによる個人消費の縮小がデフレの原因なのである。今年の春闘も前年より下がった。公務員の賃下げも行われる。しかも消費税の10%への増税が画策されている。今年も個人消費の減退は避けられない。
労働者家庭の生活実感をまったく反映しない要求がそもそもの間違いであり、自粛春闘が示しているのは労組の家畜化であり、形骸化である。「連合」はもはや誰も信用していない存在であり、その裏切りは大ブルジョアの超過利潤の増大のためである。彼らの罪は野蛮な搾取に苦しむ労働者の生活をいささかも反映していない運動を恥じらいもなく繰り返すことである。
日本の財界は、国民経済が彼らの強欲のせいで縮小再生産の悪循環から抜け出せないでいるのに、相変わらず自分たちの利益のみ考えていることである。デフレの原因が野蛮な搾取の結果であり、自分たちの強欲のせいだと言うことを理解しない間は、国民経済の衰退が続くのである。これは自分の首を自分で締めることに他ならない。
つまり日本経済のデフレは、神が与えた大ブルジョアへの天罰と言えるのである。新自由主義の政策からの転換、すなわち社会的規制が国民経済には必要だと言うことなのだ。「自分たちにこれだけ大きな利潤を与えているのに、どうして自由放任の資本主義をやめなければいけないのか?」これが金持ちと大資本家の考えである。
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