経営者が理想とする労働者像とはどんなものでしょうか?
それは経済・景気の動向や、また会社の経営状態に関係なく、経営者の都合がいいように盲目的に働いてくれる人ではないでしょうか?
特別な技術.能力があり、企業に莫大な利益をもたらすような社員何て滅多にいません。今の時代、どのような職種でも知識と経験のある人は沢山います。つまりどんな仕事内容でも人材はすぐに確保できるのです。人の能力に極端な開きなどありません。ですから仕事以外の余計な事は考えずに黙々と働いてくれる従業員が経営者にとっては理想なのです。
文句を言わず仕事に打ち込み会社に利益をもたらす従業員ばかりにしたいのです。しかし実際はそうはいきません。景気が良くて会社の状態が良好な時でも不満や不信を持つ、経営者に都合が悪い従業員は出てきます。でも以前はそんな従業員は「窓際」と言われる部署へ追いやって自然に自己退職に追い込みました。
しかしリストラの時代になると経営者が生き残るため、または無理やり利益をだすために、そんな余裕は無くなったのです。弁護士や社労士などから悪知恵を借りて、法律すれすれ或いは違法になってもお構いなしに自己退職に追い込む手口をやりだしたのです。
今、会社や職場で悪質な手口でリストラの標的になっていると感じていたら警戒しなければいけません。
労働者は労働力を売って給料を得て生活をしています。働くことによって家族を守り、生活を豊かにしようとします。ところがリストラの対象者になると悪質な経営者は、ありとあらゆる不利益を押しつけてきます。また不当な扱いをどんどんしてきます。精神的苦痛を与え続けて自己都合退職に追い込んでいくはずです。
それでも生活を守るため、家族を守るために耐え忍びますか?
そのうちに病気になるかもしれません。恐らく家族に相談したら、奥さんもお子さんも「お父さん!そんな事されて我慢することないよ!」って言ってくれると思います。
良く考えてください。
人権を軽視しているからこそ不利益な事を押しつけ、不当な扱いをしてくるのです。
なぜ、そんな経営者に過大な期待をするのでしょうか?
あなたの先輩社員が、最後まで優遇してくれたのを見て私も同じことをしてくれると思っているのでしょうか?
残念ながら最早、終身雇用という時代ではありません。会社が従業員の面倒を最後までみる…そんな事を保障していられなくなったのです。
ここで委員長の言葉を借りますと…
リストラとは「対立面の統一の関係」の本質的対立が表面化することであり、その本質は敵対的関係であるということです。これが表面化してしまうと労働者は闘うことで矛盾を解決するしかないという事なのです。
この関係を理解できていないと経営者に対して甘い幻想を抱いてしまうのです…
即ち、闘うことでしか問題の解決はできないのです。闘うためには、職場で一人孤立した状態では何もできません。ユニオンに団結して知識を学び、冷静になってどのような行動をするか相談し、それを実行し、そして闘うという事です。
解雇など恐れていてはいけません。家族を守る、という事は泣き寝入りすることではないのです。使用者と労働者は支配従属関係にあり、労働者の方が不利な立場ですが、法的には使用者と労働者は平等なのです。
違法なことをしてきたのなら我慢せずに痛い目に合わせてやればいいのです。そうすることによっていずれは労働条件の向上、雇用の安定化につながっていくはずです。
そしてユニオンに団結するという事は、みんなが闘う仲間であり、お互いが助け合って労働問題の改善に取り組んでいく事なのです。自分一人で悩まず、どんどん相談して不安を解消して行動していけばいいのです。そしてその貴重な経験を投稿してみんなに知らせてあげれば、仲間意識も強くなるでしょう。
みんなに助けてもらったら、今度はみんなの力になって助けてあげればよいのです。
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