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環太平洋合同演習に中国海軍初参加の戦略的意義!

 3月23日、アメリカ国防総省のカーター副長官は2年に1回ハワイ沖で行われている環太平洋合同演習(リムパック)に中国の参加を求めていたが「中国が受け入れてくれて喜ばしい」と述べて、米中間の軍事交流を強化していく方針を示している。

 アメリカは昨年9月のパネッタ前国防長官が訪中した際にリムパックへに中国を招待していたのを、今回中国が応じたものである。中国はかねてからリムパックをアメリカなどの中国包囲網として非難していた経緯がある。

 今回アメリカが中国海軍をリムパックに招待したのは、アメリカが現在「息継の和平」の国内経済再建重視に戦略転換し、これを成功裏に進めるためには中国との経済関係を重視せざるを得ないことから、中国への懐柔策としての戦略的意味を持っている。

 国防総省は海洋権益獲得を進める中国軍との交流を深めることで偶発的な衝突の可能性を低め、アジア太平洋地域の情勢の安定化を図りたいと説明している。米軍幹部は中国軍首脳の認識が1930年代のレベルであることに驚いており、この機会に近代的海軍の装備のレベルを見せつけることで膨らませている中国海軍の戦略的野心を潰しておきたいということでもある。

 このことは中国の習近平政権にとっても日本の自衛隊の艦船にレーダー照射し、独断で開戦を目指す無謀な海軍首脳(将軍達)の目を覚ませる狙いも見て取ることができる。りムパック参加で中国側も「仮想敵」の日本やアメリカの最新装備の演習を見れば得るモノがあるが、アメリカ側にすれば、この機会に中国海軍の近代化のレベルを丸裸にする機会でもある。

 中国海軍が最新の艦船を出すのか、それとも旧式の艦船を出すかで中国海軍の意図も明らかとなるであろう。アメリカは当面財政再建の為国内経済重視であり、中国はアメリカの戦略が「息継ぎの和平」の間に、中国軍の近代化を進め、覇権争いに喰い込みたいとの戦略なので、米中双方の政府とも無謀な中国海軍を教育したいという共通認識を持っているのである。
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