報道によると、東京電力は、福島第一原子力発電所の事故発生時に陣頭指揮を執った吉田昌郎元所長が7月9日午前、食道がんのため都内の病院で死去したと発表した。58歳だった。 また、東電は吉田氏の病名公表時に、同氏の3月11日以降の被ばく線量が70ミリシーベルトと許容範囲内だったことから、病気は事故とは無関係との判断を示していた。
御冥福申し上げます。さて、東電は今回の事故が直接の原因ではないと強く否定しているが、放射能が原因のがんとは、放射能を少しずつ浴び続けて数年がかりで初めて発症するものです。放射能管理区域内で従事する以上は、事故起こす前から働いている限りずっと放射能を浴び続けていたという方が自然だと思います。しかも、現在過去問わず原発の従業員はみんな例外なくがんになる可能性があります。物理学や医学を知らない人でも常識で判断してもらいたいです。
また、原発の従事者には、有害業務ということで、安衛法における特殊健康診断(電離放射線健康診断)を受ける義務があったり、危険有害業務の就業制限などがあったりします。たいへん恐れ入りますが、詳しくは、「厚生労働省」「労働局」「労働基準」「労働安全衛生法」「特殊健康診断」「労災保険」「遺族補償年金」などをキーワードとして各自で検索してください。
吉田さんは、原発で働いて命を奪われたのだから、ご遺族の方々ができることは金銭で弁償してもらうことだけです。東電に対する慰謝料請求のほかに、労災保険(遺族補償年金+葬祭費)を請求できます。
もし、労災申請が認められれば、最高ランクの年金がもらえるでしょう。最高で遺族補償年金+遺族厚生年金+遺族基礎年金の3種類が受けられることになります。受給資格者および、給付調整については各自で調べてください。
直接の死亡事故ではないので、放射能と疾病(がん)の因果関係を証明する必要があろうかと思いますが、がんばって労災申請を勝ち取ってください。原発で働いている仲間に対する励みになります。
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