新世紀ユニオン発行のニュース

解雇の自由化の突破口にする国家戦略特区!

 政府の国家戦略特区ワーキンググループは特区への導入を目指す雇用分野の「特例措置」を10月4日に発表した。それによると契約に基づく解雇を認める。また短期契約を5年を超えて更新した従業員が期限の定めのない契約に転換出来る権利を制限する。

 政府はこれによって「企業が優秀な人材を集めやすく、優秀な人材が働きやすい制度環境」を整える、としている。解雇を自由化したり、期限の定めのない雇用に転換出来なくすることが、どうして優秀な人材を集めることになるのか理解しがたいことである。優秀な人材は、そんな労働条件の悪いところには就職しないであろう。

 当初ワーキンググループが導入を検討した労働時間の規制をなくし、残業代や深夜・休日の割増賃金を支払わない「ホワイトカラー・エグゼンプション」は、「議論を詰め切る時間的余裕が無い」として今回は導入を見送りとした。時間のせいにせず、日本でアメリカの残業代ゼロを合法化すれば、過労死の山を築くことになるのが解りきっているので、見送りにせざるを得なかったと正直に言うべきである。

 我々は、解雇の自由化(=限定正社員の導入)や短期契約を無制限に続ける事を認めるわけにはいかない。それを許せば解雇の自由化などの労働者の無権利化・労働条件の悪化を全国的に進める突破口に「国家戦略特区」がなるのは明らかである。

 労働分野の規制緩和が、労働者の労働条件の恒常的悪化を招き、その結果個人消費の継続的縮小となり、国民経済が縮小再生産(=デフレ)を繰り返す結果を招いたことが政府は分かっていないのである。いま必要なのは賃上げで有り、これなしに経済の成長はあり得ないのである。「国家戦略特区」で外国企業を引き入れようとしても、市場が縮小再生産の市場ではうま味は無い。

 ところがワーキンググループが進める野蛮な搾取を容認すれば、さらに個人消費は縮小を続けるのだから外国企業が日本国内に投資するはずが無いのである。国民経済を活性化するには賃金を上げ、福祉を充実して、安心して貯金を消費出来るようにすることである。

 国家経済戦略を語るなら、先端産業の育成を真剣に考え、政府が新産業育成を産業政策として打ち出すべきである。技術力・技能力が相対的に低下しつつある日本企業には、政府の産業政策が必要なのである。労働条件を切り下げるだけが安倍政権の「国家経済戦略」とは情けない話である。
スポンサーサイト
!!ここに掲載の広告は 当ユニオンとは一切関係ありません!!
コメント
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する
 ブックマークこのエントリをはてなブックマークに登録 このエントリを del.icio.us に登録 このエントリをlivedoorクリップに登録 この記事をPOOKMARKに登録する このエントリをSaafブックマークへ追加 newsing it!

プロフィール

ユニオンニュース

Author:ユニオンニュース



一人でも入れる労働組合「新世紀ユニオン」が発行するニュースのサイトです。

新世紀ユニオンの組合費、拠出金等に関する高等裁判所の判決文を掲載しました。 拠出金高裁判決

検索フォーム
アーカイブ

カテゴリ

最新コメント
最新トラックバック
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
  1. 無料アクセス解析