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対立と分裂深めるアメリカ社会の病理!

 8月9日にアメリカ・ミズーリ州で丸腰の黒人青年が警官に射殺された事件で抗議のデモが続き、デモは全国に拡大している。8月19日にはオバマ大統領が自制を促したが、その翌日にはデモ隊の一部が火炎瓶を投げるなど暴徒化し多数が逮捕された。

 アメリカは経済危機で貧富の格差が拡大しており、黒人暴動を押さえる役割から黒人のオバマ大統領が登場したいきさつがある。貧困層に黒人が多いので階級矛盾がアメリカでは人種対立という形が際立つのである。経済危機の中で人民の貧困化が進むアメリカでは現在銃が急激に売れている。アメリカのピストル会社の売り上げはこの5年間で3倍に膨れ上がっている。アメリカ社会は経済危機になると貧富の格差が一層広がり、犯罪が激増する、それに合わせて身を守るピストルが必要となり売れるようになるのである。

 貧困から犯罪に走るのは貧困層の黒人が多いため警官がすぐに黒人を射殺するようになるので、人種差別に抗議するデモが広がるのである。アメリカ社会は反テロ戦争で警官の重装備=軍隊化が進んでいる。つまり今回の警官の黒人青年射殺事件は、経済危機の中でアメリカの格差が拡大し、階級矛盾が激化して、警察の治安重視が社会的背景としてある。

 さてアメリカ経済が今年秋にもバブル崩壊するのではないか、とささやかれている。87年当時のブラックマンデー時の状況と現在の経済状況がよく似ているので、そのような見方が増えつつある。緩和されている金融の引き締めが引き金になる可能性がある。

 11月にはアメリカは中間選挙があるが経済も外交もアメリカの威信はがた落ちで、もしバブル崩壊となれば治安の悪化は今以上に悪化し政治は混迷するする事は避けられない。こうした局面で内政重視のオバマ大統領が、追いつめられているのである。

 国際的にもシリア・イラク・ウクライナ問題で、アメリカは覇権国としての事態収拾の力を見せることができずアメリカの国際的威信は地に落ちている。中間選挙前にアメリカの経済も外交も治安も揺らぎ、アメリカ社会は対立と分裂の傾向を強めているのである。オバマ大統領の支持率は低下し続け、クリントン前国務長官からはシリアの反政府勢力への武器支援に反対したことを批判されるなどアメリカ大統領としてのオバマの地位は揺らいでいる。任期を3年近くも残してレイムダック化する大統領も珍しいのである。
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