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日本の科学・技術立国が危うい!

 今年のノーベル物理学賞を3人の日本人が受賞したが、そのうちの1人中村修二米カリフォルニア大教授が青色発光ダイオードの実用化に成功したのは四国・徳島のそのまた田舎の日亜化学工業という中小企業だった。

 日本の大企業が持つ多くの独自技術は多くが中小企業から、部品を発注するとの取引で大企業が取り上げたものである。下請けが苦労して開発した技術をだまし取ったり、安く買いたたき、実用特許と称し「共同開発」の名で奪い取ったものが大部分なのである。

 ところが日本経済のバブル崩壊後、大企業が生産拠点を海外に移転し、また原価低減の名で下請けに過酷なコスト削減を押し付けたことで、日本の技術開発の中心だった中小企業が経済的に疲弊し、技術開発の経済的基礎が根本的に失われてきているのである。

 中小企業が次々廃業したり倒産に追いつめられている事は、日本の技術開発力の喪失とも言える事態なのである。大企業の研究所のリストラも目につく、安い労働力を求めて海外での利潤追求が、企業の技術開発の欲求を奪い取っている。

 さらに言えば、日本の科学立国・技術開発のいま一つの拠点である大学の研究開発予算が減り続けている。また科研費を多く取った若手研究者が無能な教授達のパワハラで研究妨害が横行し、優秀な研究者が研究を続けるなら、海外に出ていくしかない事態が多く生まれているのである。

 2000年から2011年までの日本の大学部門の研究開発費がほとんど伸びていないのに、他国はフランス(64%)ドイツ(65%)アメリカは(2倍)韓国は(3倍)中国は(7.8倍)に予算が増えているのである。これでは日本経済が縮小再生産に陥るのも当然なのである。企業と大学の研究費が増えていないのだから設備投資など増えるわけがない。

 日本の特許庁は最近社員が開発・発明の特許の帰属先(=所有権)を社員から会社に移す法改正をする方針を明らかにした。これは発明報酬の高額化を恐れる財界が安倍首相に陳情した結果である。青色発光ダイオードの実用化に成功した中村教授が主張するように日本は研究者の待遇を改善しなければならないのに、やっている事は真逆なのである。こんなことをすれば日本の研究者は全て海外に流出する事になる。

 以上を整理すると(1)中小企業の経済的疲弊(2)大学のパワハラと研究費の減少(3)大企業の研究所のリストラ(4)発明特許の帰属を企業にする、これらの一連の動きを見れば、政治家の言う「日本の科学立国」「技術立国」が夢物語となりつつあることが分かるのである。

 新世紀ユニオンの日々の労働相談で、大学のパワハラの急増、大企業の研究分野のリストラ、などの相談が増えていることから見ても、こうした事態が事実であることを指摘しなければならない。

 日本は財界も、大学も、大企業も、誰もが目先の利益を追い求めて、重大な国益が失われていっていることを指摘しなければならない。日本の科学・技術立国が危うい!日本の研究者達が海外へ流出の危機にある!と声を大にして言いたいのである。
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