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戦略的無策の中で混迷するアメリカ!

 オバマ大統領がヘーゲル国防長官を更迭した。「イスラム国」をめぐる対立が更迭の理由である。ヘーゲルは、アフガニスタンやイラク、シリア、「イスラム国」をめぐり国防総省官僚達と、非介入のオバマとの対立の板ばさみになったと言われている。「長官が3人代われば、大統領は問題は彼らなのか、自分なのかを問うべきだ」マキオン下院軍事委員長(共和党)はオバマを痛烈に批判した。オバマ政権は「息継ぎの和平」に戦略転換した、しかしその非介入主義も現実の情勢の悪化の中で、空爆だけという中途半端な介入が事態を解決できない中で国内的対立を深めた。

 オバマ・ケアの政策がアメリカ社会を分裂させた。ソ連崩壊後の強欲の資本主義がアメリカ社会の格差を一層拡大した。階級対立の激化はアメリカ社会では、黒人と白人の人種対立として現象する。アメリカでは今黒人暴動が広がっている。

 オバマが中南米からの密入国者を「大統領令」で受け入れる政策を出したのは、アメリカ社会がこれら安上がりの労働力を必要としているからであったが、民主・共和の勢力比が拮抗している中で、民主党が大統領選の為に、500万票の中南米移民の票を手に入れようと画策しているように共和党には見える。

 中間選挙で上院も下院も共和党が握ったが、オバマは歩み寄りをせず、「大統領令」で問答無用の強硬策を取っている。事実上アメリカは外交を放棄して、国内的対立を深めるばかりである。議会とは本来階級的利害調整の場であるはずが、調整を放棄し、階級的対立の場にしている事は、アメリカが世界覇権を握っているだけに、世界情勢を流動化しているのである。

 ノーベル平和賞を貰い、非介入主義と内政重視のオバマにはウクライナ問題を解決できず。イランの核問題を解決できず。中東の混乱を解決できない。また中国拡張主義を封じ込めることもできない。いまや世界中でアメリカの覇権が挑戦を受けているのである。非介入主義を宣言している相手には「挑戦者」は極めて有利なのである。

 あと2年間、オバマの下でアメリカは対立と分裂を深めていくことになる。日本は対米自立し、自分の国は自分で守るようにする機会が訪れていることを指摘しなければならない。国際的非介入主義のオバマのもとで、安倍首相の集団的自衛権は政策的くい違いというしかない。必要なのは集団的自衛権ではなく、対米自立なのである。
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