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個別査定による賃金切り下げについて!

労動相談で増えているのは、毎年査定・評価が悪いとの理由で一方的賃下げがおこなわれ、その賃金改定が退職強要としての内容を持っていることである。また解雇理由で「業務能力が著しく劣り、または勤務成績が著しく不良の時」という理由での解雇も増えています。従って個別査定による賃金切り下げについての法律的解釈を理解しておくことが重要となっている。

 査定結果を賃金に反映させるやり方には、昇格・降格の判断基準とするもの、一時金(=賞与)の金額のみに反映させるもの、年俸額に反映させるもの(=年俸制)などいろいろある。

 第一に重要な点は、労働契約上の根拠(就業規則・賃金規程)に基づく合理的な査定である事です。つまり労働者に賃金規程を開示していない一方的賃下げは労動契約上の根拠がなく違法だということです。評価基準・評価項目・評価期間が、あらかじめ定められているか確認してください。賃金の変動幅も年俸票などで明示されているか、労働者に適正な最低賃金が設定されているか、確認してください。

 第二に重要な点は、就業規則や賃金規程が開示されていても、評価基準が公平性に欠けていたり、評価方法が合理的な内容でない場合は一方的賃下げは無効です。つまり能力主義の賃金制度の内容が合理的であるか?を見なければなりません。営業職で大口の顧客を持たされている人と、新規顧客の開拓で飛び込み営業の人とを単に営業成績だけで比べるのは公平とは言えません。

 第三に重要な点は、実際の査定の運用が合理的でなければなりません。例えば査定を下す人が一度も現場に来ていないで不当な査定をしている例があり、これは合理的とは言えません。賃金制度が労働者の意向を反映させる仕組みとなっているか、労働者の同意を要するとなっているか、目標設定や評価決定の段階で労働者の意見を聴取しているか、、恣意的・専断的査定となることを防止するため二人以上による評価査定のシステムとなっているか、査定について詳しく説明がされたか、異議申し立てが制度化されているか、等を確認することが重要です。

 制度に反して行われた目標設定・評価査定の場合、また本来考慮すべきでない組合活動や思想信条等を考慮している不当な査定の場合は、使用者の権利の濫用となり賃下げは無効となる。

 最近は不当な査定を続け、賃下げ処分を行ったうえで「労動能力が劣る」との理由で解雇する例が多く見られるが、この場合は二重処分として違法となる。「能力が無い」「勤務成績が不良」であっても、それが解雇理由として有効とみなされるのは不良の程度が著しい場合にがぎられ、しかもいきなり解雇するのではなく、教育訓練や配置転換など解雇回避措置を尽くすことが必要となります。

 いずれにせよ不当な査定や納得いかない賃下げが行われた場合はユニオンに加入して、具体的・継続的に指導を受けるようにすべきです。
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