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研究不正やハラスメントはやったもの勝ちにします by 最高裁

 労働基準監督署が労災認定というかたちで認めた研究不正、ハラスメントは、最高裁にて全否定されました。思うところを、少し書きます。
 
Ⅰ:裁判所が示したことの例
1)研究不正にはあたらない
・大学に測定できる実験装置がなく、測定に適した実験標本もないが、教授は データをだせという。申立人は教授にデータ測定が不可能であり、データをつくることは捏造になるという説明を何度かした。

 →実験装置がなくてもデータをつくれと命ずる教授の行為は、データ捏造を強要する行為にあたらない。
・AとBの比較実験で、両者に差があるという数値・結果を得たので、その旨を教授に報告した。教授は実験者(申立人)に何も知らせずに、AとBに“差がある数値”を“差がない数値”に書き換えて論文にまとめ、学術雑誌に投稿。

 →生データや実験ノートで“数値の書き換え”が行われたことを示しても、それは数値の書き換えとは認められず、したがって教授の行為は改竄にはあたらない。
2)ハラスメントにはあたらない
・教授室に3時間近く拘束したり、廊下で怒鳴ったりという行為が何度も繰り返された。ときには“実験ができない”などの暴言もあった。同僚が録音記録などで証拠を残していた。

 →教授の行為は指導であるから、ハラスメントにあたらない。
・教授の了承を得て応募した研究費申請書を、申請後に取り下げろと命じる。教授が勧め了承した実験を行い、データが出始める。すると教授は実験を止めるために実験台を取り上げる。この繰り返しが何度か行われた後、実験ができる環境を求めた。

 →実験環境を求めることは“過大な要求”であり、教授の行為は指導であるから、ハラスメントにはあたらない。
3)でっちあげで貶める行為にはあたらない
・大学は、申立人が、動物飼育施設の准教授の実験用ラットを故意に殺処分したという。大学が裁判所に提出した書面や証拠では、
①動物飼育施設の記録では、申立人が殺処分したという准教授のラットの記録がみあたらない、
②准教授が提出した1ヶ月分のラット飼育記録は(准教授は赴任依頼ずっと、申立人にラット飼育をさせていた。記録は、殺処分したという日の約1ヶ月前から、突如、始められたもの)、動物施設の記録と一致しない、
③准教授の弁明は次から次へと変遷する(例:別々に保管していた→同じ場所に保管していた、等々)、
④大学や准教授は、申立人が殺処分したというラットの匹数すら、具体的に述べない。
→判断がない。

Ⅱ:上記1)~3)は争点の一部です。まとめますと
1)研究不正は、実験装置がなくてもデータをだすことは捏造ではない。実験ノートや生データに基づくデータを改竄しても、改竄ではない。
2)実験妨害や嫌がらせは、“指導”といえばハラスメントにはならない
3)虚言の流布は、裁判所で大学自ら示す証拠や証言が矛盾を重ねても、特段に問題にすることではないので、判断しない。
4)その他気がついたこと。
裁判所は、申立人、大学、双方ともが弁論や証拠で示していないことを、つまり、裁判所独自のストーリーをつくって判決文を書く。

Ⅲ:結論

 研究者は、研究不正やハラスメント、でっちあげで他人を貶めることをしても、裁判所に認定されることはありません。

 裁判所は前例に拘束されますから、研究者は安心して不正やハラスメントを行えます。研究不正やハラスメントはやったもの勝ち、やり得です。
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