問 会社の希望退職募集の対象に自分がなっていると思い込み、先日貴労組に加入しましたが、その後友人に「あんたは、リストラの対象ではない」と知らされましたので、ユニオンを脱退したいと思います。私の早とちりでした、すみません! なお加入するなら大きな労組にしたいと思います。
答 新世紀ユニオンの脱退は自由ですが自分がリストラの対象ではなかったので脱退したいと、加入から1週間たたずに辞めるのは初めてです。あなたは労働組合が何であるのか理解できていないようですね。労働組合は困った時の便利屋ではありません 今回の世界同時不況が始まったばかりでまだまだ経済は深刻化します。したがって今回はリストラの対象者でなかっても、次回はリストラの対象になるかもしれません。したがって自分がリストラの対象になる前に労働法や対処法を学んでおくことが重要なのです。
リストラの対象になってからだと証拠の収集で手遅れになる場合があります。またリストラが始まる前に組合員を拡大して支部を結成しておけば、団体交渉で組織的に対応できます。(もちろん1人でも団体交渉できます) つまり組合加入は早ければ早いほどいいのです。あなたのように労働組合を一時的便利屋のように考えるのは間違っています。
労働者がユニオンに加入していなければ、リストラだけでなく、労働条件の向上を求めることもできません。つまり未組織労働者は労働組合法の保護も受けられず、したがって無権利であり、劣悪な労働条件を我慢するしかありません。
しかもあなたの無知は「加入するなら大きな労組にしたい」という点にも表れています。「連合」傘下の巨大労組が家畜化しているために、リストラを好き放題にやられているのが現実なのです それゆえ労働者の味方として個人加入の無党派労組として、新世紀ユニオンが生まれたのです。
新世紀ユニオンには、すでに企業内労組に加入している人も二重に加入ができます。なぜ二重加入を認めているのかというと、企業内組合の多くが会社とユニオンショップ協定を結んでいるので、その組合が御用化しているからといって脱退することは解雇を招くので、二重加入によって雇用を守るようにしているのです。
個人加入の新しい労働組合としての新世紀ユニオンを、リストラの対象となった時の「一時的便利屋」「かけ込み寺」のように考えることが、いかに間違っているかを理解してほしいと思います。
労働組合の力が弱い国では労働者の労働条件の傾向的悪化が進み、野蛮な搾取化が進行しています。次々に首切りがやられて、大量の失業者が発生します。この失業者の群れが労働条件の悪化と雇用不安の更なる重圧となります。
日本の労働者の組織率は20%ほどであり、しかもこのうち大企業は家畜化しています。そのため彼らはリストラを受け入れています。この労組の家畜化によって、日本の社会の劣悪化が進み、社会的弱者が踏みつけにされています。
労働者の就労条件も悪化し、雇用条件も非正規化が進み、現在では約8割の労働者が雇用不安に直面しているのです。あなたは労働組合は大きさではなく、中身だということを理解されるべきです。
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