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試用期間を理由とした本採用拒否は正当か?

 4月に新入社員が入社し、5月ごろになると「5月病」と世間で言われる新入社員の欠勤が増えてきます。すると、雇用主から「試用期間中だからお前なんか、いつでも解雇できる」と脅迫された、という相談が少なくありません。新規に採用されると普通3カ月の試用期間があります。この期間は言わば見習い期間のようなものです。

 雇用主は採用決定の当初は労働者としての資質・性格・能力などの適格性について十分に資料を集められない為、採用後観察期間を決めて本採用する制度の事を「解約権留保付きの雇用契約」と言います。しかし試用期間といっても当初から期間の定めのない通常の労働契約であり、いつでも解雇できるわけではありません。また雇用主が一方的に試用期間を延長するという話が増えてきます。しかし試用期間の延長は原則として違法なので拒否してください。

 勤務期間中に就業規則に違反して、定め以上に無断欠勤がなされた場合など客観的に合理的な理由があり、社会的通念上是認される場合のみ本採用拒否という方法で留保解約権が行使されます。また政治信条・思想を理由とした本採用拒否は憲法14条・労基法3条に違反し無効です。

 経歴・学歴詐称は判例の傾向は本採用拒否を無効とするものが多いが、本採用拒否を認めた判決もあるので注意して下さい。会社の業績不振を理由とする本採用拒否は整理解雇の4要件を満たさない限り無効です。

 一番多いのが業務不適格・勤務成績不良を理由とした本採用拒否ですが、会社が教育的見地から教育や研修するなどで努力していないと解雇権の濫用となります。どのような理由にせよ本採用拒否された労働者は一度新世紀ユニオンに相談した方がいいです。試用期間中でも解約権の行使は簡単ではないので自分から絶対に退職届を出さないようにして下さい。

 企業によれば、始めから新入社員を多めに採用し、半分をふるい分けにし退職させるブラックな会社もあります。このような会社では早めに録音など証拠を取るようにした方がいいです。違法な本採用拒否はすなわち違法解雇なのでユニオンに相談して闘うようにして下さい。

 本採用を拒否されないまま試用期間が過ぎれば、自動的に留保解約権は消滅し、通常の(期限の定めのない)雇用契約となります。新入社員の方は本採用になるまで我慢して、頑張るようにして下さい。
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